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事業施設事業におけるリスク~特命ゼネコン設計施工の罠~

2016年03月01日

 

今回は、ある企業の工場移転計画の事例をご紹介します。

この工場は、現在の工場が手狭になったため、土地を購入して工場の全面移転を決定されました。

 

現工場の部分改修や修理をお願いしていたゼネコンに設計施工していただき、設計業務の契約を結び打合せを開始しました。
設計担当者は発注者の要望をそのまま設計に反映し、その結果建設予算内で設計を実施することが希薄となり、発注者としてもそれに気が付かないまま基本設計が進行していました。

融資メインバンクが基本設計開始時に建設費高騰を心配して、プラスPM(コンストラクション・マネジメント CM会社)を紹介して建設費抑制提案を行いましたが、発注者はゼネコンとの信頼関係が崩れることを懸念され、CM会社を導入せず設計を進めることを選択されました。

そして、ゼネコンから基本設計図と概算見積が提出されました。
概算見積は建設予算から大きくかけ離れ、思った以上に膨れ上がり、その上概算根拠である基本設計図が平面図、立面図のみでした。

仕上げ材料や構造、設備の各仕様が明記された図面は無く、また、概算見積においては詳細の内訳も無く、建築工事、外構工事、設備工事と大きな括りの一式計上の見積でした。

この状況を株主である親会社に報告されたところ、概算見積の妥当性について確認を指示されました。
発注者は、それについてどう進めていいか悩んでいる中、基本設計中に提案を受けたプラスPMを思い出し、相談することになりました。

プラスPMから、見積根拠となる仕様がわかる基本設計図や概算見積根拠となる積算資料を入手していただくよう要請を行いましたが、ゼネコンから設計図や積算資料の開示はありませんでした。


プラスPMとして分析しますと、
ゼネコンは特命を死守するため、競合他社から概算見積の比較検討をさせないようにしたと考えられます。

・他社から概算見積徴集させないよう仕様のわかる設計図を開示しない。

・見積査定されないよう積算根拠資料、内訳資料を開示しない。

要は、ゼネコンはしたたかで発注者側が考えていた程の信頼関係は無かったということです。
特命で発注してしまったことにより、競争原理が働かなくなり、ゼネコン主導で建設費が決められてしまうのです。
こういった状況下でCM会社を導入しても、ゼネコンは特命防御しているため、見積の妥当性が評価できなくなり、手遅れになってしまうのです。

事業計画を適正に進める上で、設計会社、施工者の選定は大変重要です。
今回の事例のように、安易に特命での設計施工会社を選んだことは、建設コストやスケジュール、事業全体の進行を妨げてしまうことにつながります。


プラスPMのコンストラクション・マネジメントは、発注者側の立場に立ち、コスト、品質、スケジュールの最適化による建設事業の推進支援です。
事業計画をどのように進めていけばいいか、設計者やゼネコンをどう選定すればいいかなど、ぜひ一度、プラスPMにご相談ください。

 


 


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