病院建設トラブル防止
 

「漏れない」設計に「もれなく」なっていますか?

2017年07月03日

 

病院建築の特長は、様々な用途の複合であることがあげられます。

機能的なことが要求される診療やサービス部門と、環境や雰囲気の良さをも要求される病棟部分などが同じ一つの建物の中に共存するだけでなく、機能的にも互いに密接なつながりが必要です。

さらに設備的な絡み合いも複雑であり、病院建築の設計は、他の用途に比べ高度で専門的な知識と技術が要求されると言えるでしょう。
そうしたこともあり、病院は竣工・開院した後に予想もしなかったトラブルの発生にみまわれることが多い施設です。

プラスPMにもそういったトラブルの発生への対応の相談が多く舞い込みます。

考えていたより狭かった、動線がわかりにくい、使い勝手がわるかったなどなど、勉強になりましたでは済まされない、経営にも大きな支障をきたす重要な課題を残す結果となっています。

そうした相談の中でも、クレームとして多く発生する場合があるとはいえ、本来なら設計や施工段階できちんと検証していれば予測し、防げるものとしては、

①音が漏れる
②水が漏れるなどの「漏れ」に関するものがあげられます。

特に「音」については個人的に感じ方が違うとは言え、入院しベッドで寝ている時、それでなくても孤独、不安、いらだちを抱えている患者さんにとって、「静かな環境」を乱す「音」は、耐えがたいものだといえるでしょう。


具体的に「漏れ」に起因する不具合は、以下のものがあげられます。

①音が漏れる
・診察室の換気の給気を安易に(もしくはコストカットのために)
 ドアガラリやアンダーカットなどで取った結果、プライバシーの高い診察の
 内容が待合廊下に漏れ聞こえる。


・病棟の食堂部分など、歩行音や机の移動音等が頻繁におきる部屋の下階が、
 診察室や
検査室になっており、音や振動が診療の障害となってしまう。
 また天井裏から排水の流れる音が、ひんぱんに聞こえてくる。

・夜間、上階の病室内便所の流す音やエレベーターの振動が、遠くから漏れ聞える。

・増築棟をたて、最上階に空調機械を並べたが、敷地内別棟の病室の患者から、
 眠れないと苦情が出た。

②水が漏れる
・手術室や、レントゲン等の画像診断部門の天井からある日突然水が漏れ始める。
 調べてみると上階がトイレ等水回りとなっており、配水管のルートが横切って
 いる。

・設計もしくは施工が進んだ段階でそれに気づいたが、
 いまさら上下階のプランの変更が
不可能なため、2重スラブや水受け皿を設置する
 結果となり、余計なコストアップにつながる。

「漏れ」は上下階の検証、つまり断面関係の検証をおこたった結果、発生することが多いといえます。
いずれも設計・施工段階において、建築のプロによるチェックで検証済みのはずなのですが、実は以外に見落としているケースが多いのです。

病院建築は、設計にあたっての意志決定の関係者が多い上に、変更が頻繁なため、要求事項をとりまとめて、図面化し、コストを出すことに追われてしまい、基本的なチェック事項を怠ってしまうことになりがちです。


建物外観・吹抜ホールや、部屋のサイズ・動線など見える部分は、目が行き届いていても、構造・設備・電気との調整や、上下階の関係の検証など、手間がかかる地味な作業はつい後回しということでは、そのつけまわしを追うのは、結局何も知らない事業主となっているのが現実ではないでしょうか。


プラスPMでは、「漏れ」をはじめとする、こうしたトラブル発生のゼロを目指し、独自のノウハウの蓄積を生かした「CM実務設計図書チェックシート」を作成し、設計段階で厳しく瑕疵の要因がないかのチェックを、第三者的な立場でおこなっております。

それにより、少しでも開院後の事故の発生が抑制できればと考えております。

設計者も施工者も、「良い病院建築」を作りたいというベクトルは共有していますが、優先順位の付け方は、必ずしも「お客様第一」ではないようです。

 

開院後の建築的なトラブルの発生に不安を覚え、設計段階でその防止をするためには、どう進めて良いのかをお悩みでしたら、コンストラクション・マネジメント(CM)会社として、数々の病院プロジェクトを経験し、開業までをしっかりとアドバイスできるプラスPMに、是非一度ご相談ください。