お客さまの声/老人ホーム

プラスPMのCMを導入して完成したのは、想い描いていた老人ホーム.オープン直後からほぼ満室です.

南海ライフリレーション 


南海ライフリレーションは、介護や老人ホームなどシニアビジネスを行う企業。南海電鉄のグループ会社として2012年に設立され、有料老人ホーム事業、居宅介護支援事業、訪問介護事業、障がい者就労支援事業の4分野を展開し、98名の従業員が働いています。今回は、自らもヘルパー2級の資格を保有しシニアビジネスに真剣に取り組む代表取締役の桐田健氏に、プラスPMのコンストラクションマネジメントを導入した経緯とその効果についてうかがいました。
2016.12

プラスPMに、サービス付き高齢者向け住宅のコンストラクションマネジメントを依頼

— 南海ライフリレーションは、プラスPMにどのような業務を依頼したのですか。
 
桐田:南海ライフリレーションでは平成25年に自社事業の第1弾として、有料老人ホーム『南海ライフリレーション あびこ道』をオープンしました。プラスPMにはその設計、建設に関するコンストラクションマネジメント(以下 CM業務)を依頼しました。(※ 依頼業務の詳細は本記事の末尾の表を参照)
 オープンから3年半が経過した現在、施設は90床中89床が埋まる「ほぼ満室」の状態になっており、運営は順調です。施設の概要は次のとおりです。
 

項目

内容

名称

南海ライフリレーション あびこ道(サービス付き高齢者向け住宅)

建物仕様

・部屋数:全90床

・階数:4階建て

・敷地面積:約1800平方メートル

・延床面積:約3715平方メートル

建物所有者

自社保有(自社運営)

所在地

「我孫子道」駅から徒歩一分(ちんちん電車で親しまれ大阪の下町情緒あふれる町並み。ご家族が訪問しやすい立地)

所員数

約92名(就労継続支援A型事業として、障がい者 約30名を雇用)

特色

「看取り」にも対応し、これまで3年半で10名の方を看取らせていただきました。

 
— 桐田様がシニアビジネスに関わることになった経緯を教えてください。
 
桐田:私はこの会社の代表となる前は、南海電鉄本社の「新規事業推進部門」に所属していました。その中期経営計画にシニアビジネスへの参入が位置づけられており、「シニアビジネスなら南海電鉄グループのブランド、信頼性を活かして地域社会に貢献できるはず」と発議し、これが採用されました。
 その後、上層部から「どうせやるなら会社を立ち上げて真剣に取り組みなさい」といわれ、そして南海ライフリレーションの代表取締役に就任した次第です。
 ただその段階ではシニアビジネスについては何の経験もノウハウもありませんでした。このまま事業を開始したのでは、すべて机上の空論になってしまう。そう考えて まずは自分がヘルパー2級の資格を取得し、さらにさまざまな介護施設で実際にヘルパーとして働かせていただきました。それ以外にも全国各地の介護施設の視察や、介護業者、関係者との対話、各種セミナーへの参加など自分なりに必死に勉強しました。
 この経験があったので「入居者様と従業員のトイレは別々に設ける」などプラスPMの提案は、その価値が直感的に理解できました。今も介護ヘルパーとして、自社の施設で働くことがあります。現場で経験を積み、そこから気づきを得ていくことは、よりよい老人ホームを作るために欠かせないからです。
 

 

ゼネコンは、老人ホームについての
プロの目線を持っていなかった

- プラスPMへのCM業務を依頼したのは、当初から予定していたことですか。
 
桐田:いいえ、当初はグループ会社のゼネコンによる設計施工で建てる予定でした。しかしそのゼネコンは通常の建築物の実績は豊富でしたが、老人ホームの実績は多くありませんでした。ゼネコンから提案された設計図を見ても、「このままでは立派な建物はできあがるかもしれないが、『良い老人ホーム』にはならない」と思いました。
 
- どんな点がよくなかったのでしょうか。
 
桐田:通常の建物は基本的に「身体がよく動く健康なひと」が暮らすことを前提につくられています。しかし、老人ホームは「お年を召して身体が動きにくくなっている方」が暮らす場所です。また当施設では就労継続支援A型事業として障害者のスタッフ30名も働いています。
 ご年配の方が暮らしやすい施設、障害者スタッフが働きやすい施設がどんなものかは、通常の建物の施工経験だけではなかなか分からないものです。わたし自身、ヘルパーの資格をとり、現場経験を積んで始めて理解できたことが多くあります。
 また当施設は「看取り」に対応することが特色です。入居者のみなさまは「終の棲家」として最後まで生活していただくことがありえます。入居者様に十分な安らぎと自尊心を以て日々を過ごしていただくためには、ゼネコンから上がってきた設計案だけでは絶対に不十分だと思えました。
 


プラスPMからの具体的改善点の提案

- それら不十分な点は、最終的にどのように改善したのでしょうか。
 
桐田:プラスPMからは、たとえば次のような改善提案をいただきました。
 

プラスPM ここがポイント!

応接室は、当初「ただの白い壁」でした。しかしプラスPMの提案により「木目調の壁」に変えました。このとき追加費用は発生していません。

ロビースペースは通常の老人ホームに比べ、大幅に広く贅沢な作りにしています。 

入居者様ひとりひとり向けに靴箱を用意しています。これは見学に来られたお客様に「すごいね」と驚いていただける点です。

桐田:それ以外にも入居者様と従業員のトイレを別にすることを提案いただきました。これも老人ホームという環境のでの「日々の生活の機微」を理解していないと出てこない発想です。カーテンボックスを、職人さんの手間賃だけでつくったりもしました。
 一連の改善一つひとつは細かく見えます。しかし入居者様そしてご家族の皆様に、「ここなら人生の最後を安心して過ごしていける」と安心感を持ってもらうためには、どれも絶対に必要な改善でした。プラスPMの提案がなければ、いまの「ほぼ満室」という実績は作れなかったと思います。
 


シニアビジネスの分野におけるプラスPMの実績

- 今回、CM企業としてプラスPMを選定した経緯を教えてください。
 
桐田:最初は、「老人ホームづくりの経験がある設計会社に、ゼネコンの設計案をセカンドオピニオンのような形でチェックしてもらう」ことからはじめました。 しかし、その設計提案内容は納得できるものではありませんでした。
 そんな折り、同僚から「コンストラクションマネジメント(CM)を導入すれば、施主が望み通りの建物を建てられる」と聞きました。そして「シニアビジネスの分野では、プラスPMは実績が多い」ことも教えてくれました。
 さっそくプラスPMのホームページを調べたところ、確かに老人ホームのCM実績、事例が数多く掲載されています。そのときはタイミング良く、「サービス付き高齢者向け住宅に関するCMセミナー」があったので、参加してみることにしました。セミナーはプロフェッショナルとしての見識の深みを感じさせる聞き応えのある内容でした。さらに詳しい説明を知りたいと思い、実際に合って話を聞くことにしました。
 面談のときは、基本設計案を見せて意見を求めました。まだ詳細な図面でないにも関わらず「この点とこの点は要改善です」と数多くの指摘がありました。いずれもシニア事業の現場を熟知した、納得できる指摘でした。この時点で、わたし個人としてはプラスPMにCM業務を依頼することで心が決まりました。しかし実際の採用に至るまでには、まだ本社の承認を得る必要がありました。
 


CMの価値を伝え粘り強く本社と交渉

- 本社の承認はどのように得たのですか。
 
桐田:最初はまず「コンストラクション・マネジメントとは何か」「プラスPMとはどういう会社か」という“そもそも論”から説明しました。予算編成権限者はCMについて前提知識はほぼありませんでした。また「CMの採用」は、いったん承認された計画(予算)の変更を意味します。「なぜ設計と施工のほかにCMを採用するべきなのか」を分かってもらうのは一苦労で、社内交渉は難航しました。 
 しかし、このままシニア事業に詳しくないゼネコンだけに老人ホームの建設を任せたのでは絶対によい施設はできない、それだけは自分の中で確信がありました。建物が建ってからではとりかえしがつかない。上層部に何と思われようと、いま頑張るしかない、会社の承認さえ得れば、あとはプラスPMが必ず良い仕事をしてくれる、そう信じて粘りました。
 最後は「事業は絶対に成功させる。そのためにもCM採用を許可して欲しい」と直訴して、やっと許可を得ることができました。いま思えば冷や汗ものの交渉でしたが、結果的に入居者の皆様に喜ばれる良い老人ホームが建ち、満室も実現できました。あのとき粘って本当によかったと思います。
 当初は設計のアドバイスのみ依頼の予定でしたが、結局、施工段階の監理監修も依頼することになりました。そして平成25年7月、予定通りの工期で『南海ライフリレーション あびこ道』は無事に竣工しました。
 


プラスPMの経験に基づいた
的確なアドバイス

- 実際に一緒に仕事をしてみてのプラスPMへの評価をお聞かせください。
 
桐田:まずプラスPMのシニア事業の知識、見識、提案力は、一貫して「さすが」と思えるレベルでした。
 洗濯室の広さはどれぐらいにするか、洗面化粧台とトイレはどの程度、間隔を空けるか、おむつ室はどこに作るのが適切かなど様々な課題について、入居者目線、従業員目線の解決策を提案していただきました。いずれも「経験に即した的確なアドバイス」でした。
 その他、ゼネコンや地元の方々との折衝についても、「付き合い先をどう動かすのか……」、その手練手管を間近で見られたことは勉強になりました。
 この他、「レスポンスの速さ」「継続的なサービス提供姿勢」も高く評価しています。まず「レスポンス」ですが、各種連絡や質問への回答がつねに迅速でした。時間がかかる場合は、「答えが遅くなります」と事前に予告がありました。回答期限を守る、しっかり調査して確かな回答をする、この当たり前のことが当たり前に実行できる会社は実は少ないのです。プラスPMはその数少ない一つでした。
 次に「継続的なサービス提供姿勢」という点では、建物の完成後も「小規模の修繕」「ちょっとしたメンテナンス」などよく相談に乗っていただいています。建物が完成したらそれで終わりではなく、プラスPMの方から定期的に声掛けしてもらっていますし、私からも気兼ねなく相談できます。建物は、建ってからも長く使い続けるものなので、気軽に相談できるのは助かります。 
 


人柄や相性も大切に
どんなことでも直球で質問

- 現在、CMの導入を検討している企業ユーザーに向けて「先行ユーザーとしてのアドバイス」などあればお聞かせください。
 
桐田:少なくとも一時間以上は担当者とじっくり話をして、人柄や相性を確認するのがよいと思います。建物作りは長丁場の作業なので、いくら知識が優秀でも相性の悪い人とは良い仕事はできません。
 そしていったん、ここというCM企業を見つけたら、何事も直球で質問、相談して、「思い切り頼る」のが良いと思います。 私は今回「プラスPMが持っている引き出しを上手く開けること」に専念しました。といっても特別なことをしたわけでなく、ひたすら直球で質問して思い切り頼る、それだけを続けました。みなさんも妙な遠慮は捨てて、わからないことはひたすら聞くのがよいと思います。

- 最後にプラスPMへの今後の期待をお聞かせください。
 
桐田:『南海ライフリレーション あびこ道』はおかげさまで順調に運営できています。南海ライフリレーションは今後とも新たな施設の建築を含めた、様々な事業を展開する予定です。プラスPMには引き続きシニア事業のノウハウ、見識、そして高いCM技術を通じて、弊社の事業を後方支援していただければと思います。今後ともよろしくお願いします。

 
プラスPMの業務内容
 
項目

内容

基本計画段階

基本計画(平面計画)、平面計画図の確認、運営効率をおさえたプランチェック、間取、所要室の過不足の確認、入居者とスタッフ、食事の提供等、動線の確認

設計段階

設計定例の出席による設計進捗確認と課題の確認・解決、設備仕様の確認と改善アドバイス、イニシャルコスト、ランニングコストを比較した仕様決定支援、建設コスト評価、概算シミュレーション、設計図の内容確認、チェック、改善点の抽出と改善指示、建設予算内で発注するための、建設コスト低減案の作成、プラスPMシニアノウハウ(実例)の紹介

発注段階

ゼネコン見積徴集のための見積要項書作成と現場説明会開催支援、ゼネコン精算見積の内容確認と精査、ゼネコン精算見積について、専門工事会社から工種ごとに見積徴集した価格査定、交渉、建設予算内で発注するための、発注段階における建設コスト低減案の抽出と採否支援、工事請負契約内容の確認、アドバイス

施工段階

現場定例に出席による工事進捗状況確認、設計監理者から提出される工事監理報告書の内容確認と改善指示、総合図(建築図と電気設備図、機械設備図とを合せた図面)による発注者の設備機能の最終確認支援、工事期間中の要望等における設計変更、追加工事金額の内容確認、査定、ゼネコン交渉、工事中間時の品質検査、CM会社の工事完了検査の実施、手直し確認